賢者のワイン

2023/02/25 23:55




これはワインとブドウに関する統計を扱う国際機関が公表しているデータを、賢者のワインが独自にグラフにしたものです。直近の27年間の平均で、世界のワイン生産量の約12%が過剰になっています。


このうち、長期熟成や蒸留に回されるのはごく一部で、過剰ワインの大半は飲まれることなく廃棄されています。過剰生産を防ぐため、世界各地でブドウの樹を根こそぎ引き抜く作業も絶えません。

賢者のワインは、植物の命を無駄に奪っているこうした現状を、賢い飲み手の行動で少しでも変えて行きたいと考えています。



この図は、日本におけるワインを飲む消費者の分布を示しています。店主が長年にわたりワインを販売してきた経験値をもとに、模式図にしたものです。

全体の6割以上が中級者に分類されます。普段からワインをよく飲み、経験量も増えている層ですが、ワインの鑑識眼はいまだ発展途上です。特定の味わいに偏る傾向にあり、他人の評価に左右されやすいので、少数の銘柄に殺到することもあります。全体としては人数も多く、流通への影響も大きくなります。

ゴルフなどでは、上級者とプレーすれば実力差は明白なので、中級者は大人しくしているのが通常ですが、ワインの場合には、細かい知識を詰め込むことで上級者になったと錯覚する例が後を絶ちません。

この背景には、「顧客の声を聴け」という近代マーケティングの限界があります。生物と地球にとって負荷となるような声も、有難く傾聴しなくてはならないのでしょうか?



消費者といっても、ワインの鑑識眼のある人とない人がいるのは当然です。同じことが、生産者にもあてはまります。

生産者はワイン造りのプロなのですが、必ずしも自己の信念に忠実なワインばかりを出荷しているわけではありません。市場の要求に応じているうちに、正しいワインの備えるべき要件から外れた製品も多く生まれています。

そのこと自体は、ワインに限らず市場経済一般の宿痾として仕方のないことです。しかし、せっかく正しく造られたワインについては、もっと多くの消費者に出会い、飲んでもらう工夫が求められています。

解決策の1つは、飲み手の鑑識眼を育む支援をすることです。もう1つは、正しく造られたワインの美味しさを広めることです。賢者のワインは、この2つのポイントから、生物と地球を救う新たな出会いを創り出すことを使命としています。



ワインに限らないことですが、上級者として恥ずかしくない振る舞いをするには、正しい鑑識眼を身に着けておくことが前提になります。ワイン愛好家ならば、正しい味覚を持つことがワイン通への必要条件です。

そのためには、早いうちから「正しいワイン」を定期的に飲むことで、正しい判断基準を知覚中枢に覚えこませることが近道です。

誰でも自分の嗜好をもっています。それを否定するのではありません。普段は好きなワインを飲めばよいのです。毎月1度、規範となるワインに触れることを続けていくことで、正しい味覚が形成されていきます。

会員がワインを選択できない賢者のワインでは、好みとは違うタイプのワインも届いてしまうことがあり得ます。そこから、味わいのタイプを超えて、正しいワインに共通する美味しさの本質が体得できるようになります。

それが究極的には、正しく造られた良いワインの廃棄ロスを減らし、生物と地球を救う一助となるのです。




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