賢者のワイン

2023/04/15 16:26




こちらは、2023年4月12日の近所のつつじです。
開花している株と、まだつぼみのままの株とが隣り合わせになっています。

ほかのところでは、満開になっているつつじも多く見られます。
今年は桜が空前の早さで咲いて散ってしまいましたが、それに合わせてつつじも急いでいるようで、「つつじは5月」というのは昔の観念になりつつあります。

ところが、事態はそんなに呑気なものではありませんでした。

前回の投稿した写真の染井吉野の大木とは、広場をはさんで反対側に藤棚があります。
亀戸の天神さんほどの名所ではないのですが、毎年見事な枝垂れぶりを見せてくれます。

それが、もうこの調子でした。



撮影したのは、つつじの翌日、4月13日です。
陽気もポカポカして、絶好のお花見日和でした。

桜の時期が肌寒かったので、藤で花見というのもまた一興かと。

うっかりしていると、つつじを追い越してしまうかもしれないと、素人が要らぬ心配をしてしまいます。

これは急がなくてはなりません。
こういう気候に合わせて、早い初夏にぴったりのワインを前倒しで試飲しています。



若い頃には、毎年2,000から3,000アイテムのワインを試飲することが10年あまり続きました。

プロ向けの試飲会にもいろいろ形式はありますが、多い時で1回に試飲するのは、50~100アイテムになります。
その際に、少しでも飲んでしまうと、アルコールのせいで嗅覚や味覚がマヒしてきますから、必ず吐き出すのが正しい作法です。

こうしたケースで、吐き出さずに飲み込む人も業界人で少なくありません。
これを見て、単なる酒好きが高じて業界にいるだけの人を見分けることができます。

お客様に自分が自信を持ってお勧めする商品を見極めるという使命があるときに、唯一頼りになるのは自分の感覚です。
職業人の試飲と、観光客が観光ワイナリーで試飲するのとは、まったく意味が違います。

ところで、ワインや清酒は吐き出すのですが、ビールは大手メーカーの製造のプロたちも飲み込むのが正しい試飲の作法と聞いて、昔びっくりしたことを思いだします。ビールの場合には、「のど越し」も重要な評価ポイントだからだそうです。


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