賢者のワイン

2023/11/29 23:17


「ワインと料理を合わせたい」という話が出るたびに、「ワインもまだまだだな~」という感を新たにします。

 

「ビールに合う料理は何ですか?」という質問は、ほとんど聞いたことがありません。

もっといえば、「お茶に合う料理は?」という質問に出会ったことはありません。

 

お茶やビールは日常生活に溶け込んでいて、料理が何であろうと、あるいは、料理があってもなくても、ビールは飲むし、お茶も出てくるという、それだけのことです。

 

そこへいきますと、ワインはまだまだ1人前とはいえません。

特別視されています。

 

もちろん、ビールやお茶が相手の料理を選ばないという汎用性もあります。

ワインはそこまで適応範囲が広いわけではないことも事実です。

 

しかし、主役はワインではなくて飲み手(であり、食べ手)です。

主役がやりたいようにやればいいだけです。

 

赤ワインの好きな人が、魚料理だからといって白ワインを飲めと言われても面白くないはずです。ルールや能書きは無視して、飲みたいものを飲むのが一番です。

 

その際、最低限の禁忌だけ覚えておけば、「大外し」することは避けられます。

 

超絶禁忌(どんなワインを持ってきても、トコトン合わない)は、納豆です。

 

無敵です。納豆に太刀打ちできるワインは、地球上に存在しないと言えます。少なくとも、店番がこれまでに試飲した数万アイテムのワインは、すべて納豆に合わないと断言できます。

 

普通のワインだけではなく、仮に発泡していても、酒精強化(シェリーやポートなど)も、甘口(ソーテルヌなど)も、とにかく「合わない」を超えて、非常に不快な味覚を口腔内に充満させ、不愉快になります。

 

一般禁忌(特定のワインを除いて、一般的に合わない)は、魚卵です。

 

キャビアには、熟成度の高いシャンパンだけが何とか合わせられますが、普通のワインは惨敗します。ロシア人のようにウォッカのほうが安心です(食道癌になるので安心はできませんが)。

 

日本のたらこ、いくらなどもワインのお供はダメです。

最悪は数の子で、シャンパンでも太刀打ちできません。このへんは清酒の独壇場です。

 

以上の納豆と魚卵を避けて頂ければ、大惨敗は避けられます。

 

なお賢者のワインでは、毎月お届けするワインについて、合わせると美味しい料理を会員サイトに掲載していることもあります。


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