2023/12/06 12:19
賢者のワインでは、ワイン本来のあり方を厳密に、しかし簡単に規定しています。
それは、「ワインはバランスとエレガンスを備えるべきである」という一言です。
バランスとは、甘味、酸味、苦味、渋味など、ワインにまつわるさまざまな味覚のうち、どれかが突出することなく、全体の均整が取れていることです。
エレガンスとは、粗野でなく、乱暴でなく、雑味のない、典雅で都会的な味わいを実現していることです。一部においてバランスと重なる部分もあります。
その2点に加えて、フィネスと複雑さがあれば尚良しとします。
フィネスとは、繊細な本質からもたらされる高貴なテクスチャのありさまです。
複雑さとは、さまざまな味わいの種類の多さと奥行きの深さです。
力強い赤ワインが好きだという愛好家もおられます。
こうしたパワフルなワインを好まれる方は、世界的にも多くおられます。
では、パワーとエレガンスは両立しないのでしょうか?
決してそんなことはありません。
良いワインは、パワフルであってもエレガンスを保持しています。エレガンスのないパワーは、起重機のような単一機能の力持ちということになります。
バランスというと、当り前で簡単なように思えますが、実際にはそうではありません。
いくつかある味覚の要素のうち、どれかを高めようとすると、ほかのどれかが割を食う格好となって、全体の均整が崩れてしまうのが普通です。
なので、各要素がそれぞれ高い次元にありながら、全体としてバランスが取れているワインというのは、慎重に選ばないと簡単にはお目にかかれません。
雑誌やインターネットの記事などは、ご承知のとおり玉石混交です。
メディアのワイン関係の記事は、次のような問題をはらんでいます。
① 専門家でない人が書いている
② 自称専門家でも、ものごとの本質がわかっていない人が書いている
③ 専門家がスポンサーや諸事情のために、自説や本質を曲げて提灯記事を書いている
こういうものが大半を占めているので、率直に言って信頼度は低いといえます。
まして、消費者のレビューなどに頼るのは、衆愚街道まっしぐらです。
そんな頼りない状況にあって、筋の良いワインに簡単に出会う方法があります。
賢者のワインに参加することです。