2024/02/03 22:56
店舗物件のBは、商業施設専門企業による開発物件でした。
商業施設というと、パルコとかルミネとか、ターミナル駅に隣接した駅ビル的なものか、イオンやカインズがやっているような、郊外の広大な敷地に何百台もの駐車場を完備したショッピングセンターのようなものを思い浮かべます。
しかし、こうした施設は、土地や資金を持っていない新興企業ではなかなか実現できません。
この企業は、裏通りのうらぶれた築古の物件を取得して、そこにまったく新たに最新デザインの商業ビルを新築するという手法で急成長しています。
自社で開発して、自社でテナントを募集するので、先日のA物件で問題になったような「地元の不動産屋さん」を通す必要がありません。
これは、開発するほうも、入居するほうも、双方にとってストレス要因がなくなるので、大きなメリットがあります。
店舗開発専門部隊をもっていない中小企業にとっては、いまや物件探しはネットの一択ですから、貸主代理人が地元の業者であることの優位性はほぼ完全に消失しています。
そこで、物件情報がネットに公開されるや否や、この開発会社に直接コンタクトしました。
物件の場所は、きょうび日本のブルックリンと名高いクラフトの街に変貌した蔵前です。
国際通りと江戸通りからちょっとだけ入った路地ですが、総ガラス張りの新築商業ビルの1階を募集していました。
最初に電話に出た人はまだ大丈夫ですと言っていたのですが、担当の人に代ったら、もごもご言っています。
テナントをどのような基準で選考するかは、大家さんによって違います。
業種やコンセプトはもちろんなのですが、決め手としては先着順を優先するのか、入居者の信用度を優先するのか、これが蓋を開けてみないとわかりません。
この物件では、タッチの差で2番手でした。