賢者のワイン

業種にかかわらず、事務所や店舗から出るごみは、基本的には街のごみ収集所に出すことはできません。

街のごみ収集所は、家庭から出るごみを集める場所であり、事業活動に伴うごみは対象となりません。

「事業系ごみシール」を貼ればいいのだと思うかもしれませんが、少量かつ家庭ごみの収集に支障がないと認められる場合に限る、という特例の位置づけです。

なので、店舗を開設すると、ごみ（産業廃棄物の扱いになります）を回収してくれる専門業者さんと契約せねばなりません。

昔は、多数の同業者が競って新規顧客の獲得のためのセールス活動をしていました。

今は、打って変わって、「新規顧客を断る」ことが普通に行われているようです。

日本中を席捲する人手不足により、廃棄物収集のためのトラックはあっても、ドライバーが見つからない状況だということです。

この国では、無体な要求を突き付けて、それが受け容れられないとみるや「業者替えるぞ！」と脅すことが広く行われてきましたが、もはやそんなことも遠き昭和レトロの光景となっているのです。

かくて、回収してくれないごみを抱えて途方に暮れる事業者が増えているのだと、廃棄物処理会社の営業員氏が教えてくれました。